これぞ王道デザイン!のロートアイアンの門扉ですが、これも工事中にも関わらず、素晴らしい見映えです

ロートアイアン 両開き門扉 ゲート 大型 おしゃれ

 これぞ王道デザイン!のロートアイアンの両開き門扉(ゲート、門)ですが、これも工事中にも関わらず、素晴らしい見映えですので、ご紹介させていただきます。
 最近ご紹介してきたものは、どれもチャレンジングな試みや、ロートアイアンの枠を超えた全く新しいデザインのものが多かったので、久しぶりにロートアイアンの世界観にド真ん中ストレートな定番デザインのものをご紹介できて、少し安心感があります。
 まさにクラシカルで、伝統や格式を重んじたスタイル。それでいて、もちろん「おしゃれ」であり、気品を感じ、重厚感や、高級感をまとった、大人なデザインですね。
 フランスやイタリアというよりも、イギリスやドイツといった風情でしょうか。
 さらにセンターにR形状でせりあがったフレーミングと、剣先モチーフの装飾が、堅牢さとセキュリティを体現しています。
 中央エンブレム付近の、現代的なデザインで自由に這わせたツタの装飾が、全体的な見映えを古さを感じさせないようアレンジしてくれています。どこか柔らかさも演出してくれているように感じます。
 それぞれの扉の3方にまわっている無数のサークルの装飾には、もちろんそのままでも良かったのですが、今回は特別に花の装飾を組み込んでみました。これによりまして、扉全体にさらにボリューム感が生まれ、引き締まった印象になったことも、特筆すべきオリジナリティの演出になっています。
 この門扉は、門構えの裏に門扉を支える100mm角の門柱があるのですが、この両側の門柱込みで全幅約3.2m、最頂部の高さで約2.3mと、こちらも当然に日本でよくあるゲートや門扉とは比べ物にならないくらいの、大型両開き門扉です。しかしながら、そう大きく見せないところが、このデザインの妙だったでしょうか。
 この後、装飾の一部に金色の差し色を追加していきます。そうしますと、印象がガラッと変わりますので、またご紹介していきます。

 このようなロートアイアンの大型門扉(ゲート、門)を取り付ける際の注意点と申しますか、裏話と言いますか。。。
 今回は床の仕上げを先行するために、ロートアイアンの扉を支える両側の100mm角の門柱は、日本製の、しかも肉厚3.2mmという厚めのものを使用し、門柱の立ち上がり約1.6mに対して、地中に約1mも先行して埋め込んだものでした。
 結果的に、それであってもこの門扉を吊ったところ、片側約4mmずつ、全体で約9mmもセンターに向かって倒れてしまうのです。ここまで倒れますと、真っすぐを前提として製作している門扉ですから、特にセンタートップでぶつかってしまって、そのままでは門扉として成立しなくなります。
 扉片側でさえ2人では持ち切れず、3人必要なほどの重さ(片側100kg近くあるのかしら)なうえに、その重さのものが約1.5mの長さ宙吊りになるもので、いずれにしましてもセンターに向かった倒れ込む力が加わります。
 この柱の倒れが、やってみないと何mm倒れるか予想しづらいのです。
 ですから、別にRC造などの門構えや門柱、塀などが近くにある場合には、そこからアンカーボルトなどを出して支点とさせていただくのが、最も是正措置の取りやすい施工方法になります。
 まあ。。。100mm角の鉄の柱が曲がるなど、容易には想像出来ない世界だと思いますので、何を書いているんだ?!っというのが普通な感想だと思いますが(笑
 蛇足ですが、この工事中の写真では、是正措置を取る前ですので、両方の扉がセンターに向かって倒れているのがおわかりになろうかと思います。。。

 記事:ロートアイアンデザイナーT