自由が丘エリアに誕生する、ロートアイアンのおしゃれでカッコいい巨大ゲートの基礎工事が、かなり進みました。
今回の写真のものは、3本ある門柱の基礎A・B(奥の2本)がコンクリート打設を終え、手前の基礎Cが型枠の準備に入ったところです。
基礎A・Cにつきましては、既存ゲートを解体して、手間や時間、費用などを少しでも省くため、そのベースを再利用して、立ち上がり部だけを新造しています。
「自由が丘」の「丘」の名の通り、このエリアは街中を通して高低差が多く、敷地も、道路も、かなり傾斜しています。そこに敷地間口全体をプラスマイナス0で考えて巨大ゲートを取り付けしなければなりません。
つまるところ、ざっくり言えば、基礎3本の天端を同じ高さに(1mmレベルで)揃えて、しかも3本同士の水平距離も1mmレベルで築造しなければならないので、とても地味ですが、意外と大変な作業になります。
それぞれの基礎から4本立ち上がっているのは、ステンレス製のアンカーボルトになります。M16、直径16mmのボルトですが、この太さのボルトは一般の邸宅ではあまり見ることが無いほどの太さになります。
これから取り付けされるゲートの巨大さが、この辺りからも伺い知れましょう。
しかもこの4本同士も、1mmレベルで狂わず設置しなければ、門柱のベースの厚鉄板の穴に入らず、取り付け出来なくなるのです。
このため、門柱のベースの大きさや穴位置を原寸でトレースして作成したものが、上に載っている現場でその都度自作する定規です。
これほどの苦労も、このロートアイアンのゲートの巨大さ故です。
アルミの、工場大量生産品で、貧相な幅ですぐ乗り越えられるような低さの門扉には、縁の無いことです。
皆さまも、是非!
記事:ロートアイアンデザイナーT