ロートアイアンの門扉・門・ゲート#002は、ロートアイアン伝統の代表的な柄のひとつ、植物のツタと葉っぱをモチーフにした装飾を両サイドとセンターに自由かつ大胆に展開させたことで、ベースとなっている中央部のシンプルな縦格子の連続部分との対比がより前面に出て、エレガントであり、瀟洒であり、気品あふれる部分と、伝統的で落ち着いた、格式あふれる部分の融合が絶妙なデザインにまとまっていて、とてもおしゃれです。
また、施設内には都内高級エリアで購入されたポルシェのほとんどが一度納車前に整備に回ってくるポルシェの関連施設(https://www.porsche.co.jp/dealers/ginza/)や、トヨタ車のレースやパーツで有名なTOM’S(https://www.tomsracing.co.jp/)の施設が入っていることから、ポルシェやレース車を積んだ大型トレーラーもここを通過します。このため、開口部全幅は4026mmと、大型トレーラーを考えると決して余裕のある寸法ではありませんが、それでも日本のゲート事情を考えるとかなりの大開口ゲートですので、構造的に負荷が掛かり過ぎないよう、主要なフレームはセンターに向かってRをかけて吊り下がっていく構造です。
これに対して、上部フレームの上に突き出した剣先の装飾は高さを揃え、これに冒頭のツタと葉っぱの装飾がセンターから上空に向かって突き抜けていくデザインにしていることから、全体的にはかえってセンター部が盛り上がっているようにすら見えるようになっています。
この、一見控えめにすら見える大人なデザインは、この施設のメインである高級イタリアンレストラン「桜鏡」(https://sakurakagami.com/)様からの初期デザイン時からのご要望でした。
それは、当然に主役はレストランであり、またレストランを取り囲む素晴らしい敷地の景観であり、または美しく全景を望める富士山の素晴らしい眺望であり、ひいてはレストランのお客様であることから、エントランスに構えるゲートは、それに花を添える黒子役で、あくまで主役級に主張しない方が望ましいという、何とも素敵な哲学からくるデザインコードです。
それでいて、この隠し切れない優雅で美しい姿は、どこか豪華さもあり、気品もあり、瀟洒であり、エレガントでもあり、おしゃれであり、まさにレストランの顔として、レストランの評判を上げ、お客様を集める一助になりましたら、そんな嬉しいことはありません。
ロートアイアンの製作品と価格の目安ページへは、以下のリンクから。
https://europe-design.jp/wroughtiron/products/
記事:ロートアイアンデザイナーT