ロートアイアンの片開き門扉　＃００６

　ロートアイアンの片開き門扉＃００６は、縦格子が基調のシンプルなデザインでありながら、下部１／４ほどを占める幕板（腰壁）部分の装飾にボリューム感を出すことで、どっしり・しっかりとした、堅牢な印象を持たせることに成功しています。
　この防犯・セキュリティ面での堅牢な印象は、およそゲート、門扉、門、玄関ドアなどには、見逃されがちですが、非常に大切なエレメントです。
　それこそが、本場ヨーロッパにおける、ロートアイアンの原点だと言えるからです。
　また、上部に日本的に言うところの欄間の装飾をしつらえることで、単純な高さだけでなく、空間の広がりや、門扉自体の高さをより高く見せる演出にも成功しています。
　半円のＲ形状であることもデザイン的なミソであり、これがただ四角であったことを想像すると、格子が強調され非常につまらないデザインになっていたことでしょう。